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 台湾の街角から

南国情緒の中に浮かび上がる高層ビル

「台湾の街角から」 2003年9月掲載記事

台北は人口二三〇万を超える大都市です。名実ともに、アジアを代表する都市の一つに数えられる規模といっていいでしょう。市街地には高層ビルが林立し、近代的な都市空間となっていますが、その隙間を埋めるように、南国ならではの植物が繁茂しています。これがまた、台湾らしい都市景観を作り上げているのはいうまでもありません。写真は中山南路から眺めた新光三越摩天大楼のビル。中山南路は、かつて台北城の城壁があった場所に作られた道路で、片側三車線もあることから、日本時代は「三線道路」と呼ばれていました。また、ここに見られる大王椰子の並木道も日本時代からのもので、当時はまだ街路樹そのものが珍しかったこともあり、台北は「東洋のパリ」と呼ばれるほどの評価を受けていたと言われています。町歩きの途中、少し歩を休めて街の歴史をたどってみると、見慣れた街並みも、少し違った表情を見せてくれるかもしれません。


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