蘭嶼の自然風景を満喫

2004.9執筆記事

台東県には二つの離島がありますが、この蘭嶼は台東から東南に七六キロ進んだ地点にある個性的な島。ここはタオ族の人々が住んでおり、独自の文化を堅持しています。古くは日本統治時代から民俗学や人類学の研究者が数多く訪れていました。タオ族の人々は今も伝統的な生活様式を守っています。主食となるのはタロイモで、自給自足が基本となります。住居はバウイと呼ばれる半穴居の竪穴式の家屋で、これは最近、急速に姿を消しつつありますが、今も野銀村などで見ることができます。また、タタラ舟という木舟を用いたトビウオ漁でも知られています。漁は男達の仕事で、女性は触れることが許されません。海岸沿いには一周道路も整備されており、海岸にはタガカルという伝統的な夕涼み台もあります。全行程約四〇キロ。奇岩怪石を眺めながらの旅を楽しんでみましょう。太平洋に沈む夕陽も美しいかぎりです。