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 ブログ 片倉佳史の台湾体験

2018年5月10日(木曜日)

宮崎正弘さんのメールマガジンで書評をいただきました

評論家の宮崎正弘さんのメールマガジンで書評をいただきました。
貼り付けさせていただきます。

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)5月4日(金曜日)
         通巻第5690号 
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(本号はニュース解説がありません)
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 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
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 どんな台湾通も、この探検探訪記には叶わないだろう
  台湾の秘境にはユニークな伝統、祀り、珍しい食文化が残っている

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片倉真理著、片倉佳史撮影『台湾探見 ちょっぴりディープな台湾体験』(ウェッジ)
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台湾在住のおしどり夫婦が台湾のあちこちへ探検旅行。それも秘境、少数民族の村々。
これまでも日本の出版界で台湾旅行記は山のようにあるが、
著者夫妻は台湾に住み、台湾のこまかなイベントや僻地の行事にも参加し、
台湾のメディアが取り上げるくらい在台湾外国人でも有名な食通でもあり、
いうならば「台湾情報百貨店」というユニークな存在である。

評者(宮崎)も、台湾は行くたびに夫妻には御世話になるのだが、
たぶん日本語の勉強会「友愛グループ」の席上でお目にかかったのが最初だった。
ガイドブックにはまったく紹介のない、台湾の特色がいっぱいのレストランに連れて行ってもらうこと数回。
こんどの本は片倉真理さんが秘境に出かけて古老にインタビューしたり、
少数民族のお祭りや、日本時代の遺構、変わった建物、郷土料理に、誰も行かない秘島などのアドベンチャーの趣きに溢れる。
そのこまやかな文章の行間を、片倉佳史氏の写真がカバーする。
ちなみに百枚を超えるかと思われる多彩な写真も鋭角的なアングルで撮影された逸品が目立つ。

さて通読して評者がもっとも興味をそそられたのは西?菊次郎のことだった。
拙著『西郷隆盛 日本人はなぜこの英雄が好きなのか』(海竜社)でも書いたが、
西南戦争で負傷した西郷隆盛の長男は、のちに欧米へ留学し、京都市長として業績を残した人物として知られる。
その菊次郎は台湾に赴任した時代があり、宜蘭に駐在した。
この地にはいまも西郷さんの落としだね伝説が残り、菊次郎が、その人物を訪ねた記録もある。
こんにちの医学の発展でDNA鑑定ができるが、
当時、そういう技術はなく、西郷落胤説は謎のママである。そのことは拙著にも書いた。

さて西郷菊次郎の真実を片倉夫妻は現地で発見した。
「鬱蒼とした緑の中に木造家屋が見えてくる。ここは日本統治時代に宜蘭庁長の官舎だった建物だ。
(中略)建てられたのは明治39年、西郷隆盛の息子である菊次郎が宜蘭庁長をしていた時代だ。
その菊次郎は宜蘭時代に洪水で苦しむ農民のために堤防を築堤した。
「この治水工事により、宜蘭は安定した発展を遂げる」
豊饒な農作物を作れるようになったのだ。

そこで土地の人々が菊次郎の治政をたたえ「西郷庁憲徳政碑」を建立した。
その石碑がそのままのかたちで土中に残っていたのだ。
戦後、国民党がやってきたため、この石碑は地中に埋まっていたのを偶然見つけたのである。

「この碑文は長い歳月を経て風化しており、判読は難しい。
しかも漢文で書かれているので、現代人にはわかりにくい。
これを解読したのが、宜蘭県史館でボランティア研究員をしている李英茂さんだ」

李さんにインタビューした著者は、
この地に日本軍の飛行場が三つあり、特攻隊も飛び立った場所だったこと、
いまも掩体壕(えんたいごう=戦闘機の格納庫)が残っているという。

ともかく台湾通を自負する人々でも、この探検探訪記には叶わないだろう。
台湾の秘境にはユニークな伝統、祀り、珍しい食文化が残っていることを再発見する愉しい旅の連続である。
    
◎◎◎み□△◎や◇◎□ざ▽◎○き○□▽


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