ツオウ族の長老―嘉義県阿里山郷
「台湾の街角から」 2003年8月掲載記事
ツオウ族は阿里山を中心とした山岳地帯に住む人々で、武勇を尊び、集団の協調性を重視することで知られています。人々はかつて狩猟を糧としていましたが、その後、農業を営むようになりました。現在、一年の収穫を祖先や神に感謝する豊年祭をはじめ、年間にいくつかの祭事があります。この写真はマヤスヴィという祭典でとらえたワンショット。誇りに満ちた長老の表情が印象的です。マヤスヴィは別名「戦祭り」とも呼ばれ、成人式を兼ねた重要な儀式です。祭りはクバと呼ばれるツオウ族独自の集会所で行われ、厳かな雰囲気の中で進められていきます。年長者がリードする歌に合わせ、大勢が手をつないで踊ります。儀式が終わった後なら、見物客も輪に入ることができます。守り抜かれてきた彼らの伝統文化に触れられる瞬間です。
前のページ 台湾の街角から |
コンテンツのトップ |
次のページ 夜市で楽しむ輪投げゲーム―台南市 |